お風呂はどっちが得?お湯張りと追い焚き!?何円かかってる?

エネルギー

お風呂のお湯は、お湯張りと追い焚きのどちらが得なのか?

気になる光熱費の一つとして、お風呂のお湯(ガス代や電気代)がよく登場します。

少しでも節約したい気持ちから、浴槽のお湯はどうするのが、よりお得なのか。

●残り湯は捨てる⇒翌日新たにお湯張りをする。
●残り湯は捨てない⇒翌日追い焚き運転で沸かしなおす。
それぞれの光熱費をシュミレーションして比較してみます。
数字で理解して、どうするのが良い選択なのか、判断基準としてください!

残り湯を捨てるのは、もったいない気がするのよね。

お湯は入れ替えした方が良いですよ!

だって、光熱費が気になるし…

実際に、どのくらい光熱費に違いがあるのか具体的に計算してみましょう!

お風呂のお湯は入れ替えたほうが衛生的で良いような気がする。

でも、光熱費も気になるし。

といったような、何となく考えている人が多いようですので、実際の金銭的な違いを理解しましょう。

そのうえで、自分にとってベストな選択をしてくださいね。

①お湯張りした場合の光熱費
②残り湯を追い焚きした場合の光熱費
同条件にて、2パターンの比較をしていきます。
一般家庭を想定して、以下の条件にて試算します。
<①②共通条件>
●お湯張り量:200L
●ガスはプロパンガス。ガス単価520円/㎥(全国平均値と仮定)
●水温:夏場25度。春秋15度。冬場5度の想定とする。
●お湯張りの温度は40度に統一。

お湯張りした場合の光熱費

ここでは、ガス給湯器(エコジョーズ)の設置想定にて試算してみます。
お湯張りの際にかかる光熱費としては、「ガス代」+「水道代」となります。
<計算>
春秋の中間期にて水温15度想定の場合で計算してみます!
水温15度 ⇒ お湯温度40度 (25度上昇)
水1リットルを1度上昇する為に必要な熱量は1Kcal(キロカロリー)
200Lのお水を15℃から40℃に上昇させる為の必要なエネルギー
⇒25℃(上昇温度)×200L(お水の量)=5000Kcal
プロパン1㎥の熱量は24,000Kcalなので、必要なプロパン量は
⇒5000/24000=0.208㎥
ガス給湯器(エコジョーズ)の熱効率(カタログ値)95%にて
⇒0.208㎥/0.95≒0.219㎥
プロパンガスの必要量から、単価をかけて料金に換算すると
⇒0.219㎥×520円≒114円
以上の計算より、お湯張り1回に必要なガス代が計算出来ました。

計算難しすぎて、意味が分からない~

理解できない場合、結果だけ見ておいてください💦

更に、お湯張りの場合には「水道代」が掛かりますね。
200Lの水道代は、80円としておきます。
80円には、上水+下水道料金の合計金額とします。
地域、使用量によって、金額は異なりますが、筆者の住んでいる地域での参考価格とします。
(この参考価格の水道代は、平均よりも高いので、あくまで参考まで)
計算結果として、200Lの”お湯張り”にかかる金額として、
⇒ガス代114円+水道代80円=194円

残り湯を追い焚きした場合の光熱費

今度は、残り湯を捨てずに翌日、追い焚きして沸かした場合の金額を計算します。
光熱費としては、「ガス代」のみとなります。(水道代は不要)
<計算>
残り湯の温度が15℃まで下がっていると仮定すると、
必要なエネルギー=5000Kcal
必要なプロパン量=0.208㎥
ここまでは①と同じ計算です。
ガス給湯器(エコジョーズ)の”追い焚き回路”の熱効率(カタログ値)92%にて
⇒0.208㎥/0.92≒0.226㎥
プロパンガスの必要量から、単価をかけて料金に換算すると
⇒0.226㎥×520円≒118円
先ほどより、4円だけ高くなりましたね!
しかし、残り湯の追い焚きなので、水道代は不要の想定とします。
計算結果として、200Lの”追い焚き”にかかる金額として、
⇒ガス代=118円

”お湯張り”と”追い焚き”の、光熱費まとめ

①②は中間期(水温15度)にて計算しましたので、各季節の計算結果をまとめてみます
お湯張り

(水道代80円と仮定)

追い焚き

(水道代ゼロ)

夏(水温25℃) 152円 71円
春秋(水温15℃) 194円 118円
冬(水温5℃) 240円 165円

※ガス給湯器(エコジョーズ)の場合の試算。
※条件は上記①②の場合と同条件にて計算。

比べてみると、ほぼ水道代の違いだけね

そうなんです。ガス代の違いはほんの僅かだけなんですよね。

①と②の計算より、

●ガス代はあまり変わらない。

●水道代だけ、入れ替えれば余分にかかる

上記の事が分かりました。
機器メーカーさんのHPも参考リンク

水道代が余分にかかるのに、どうして入れ替えして、新たにお湯張りする方をすすめるの?

それは、衛生的な観点が一番ですね!

何となく、入れ替えたほうが良さそうなのは分かるけど…

レジオネラ菌を考えると、入れ替えをオススメします!

レジオネラ菌とは

 レジオネラ菌という、特殊な細菌によっておこる肺炎の事を「レジオネラ症」と言います。
発熱したり、最悪の場合、死に至ることもある怖いものです。
レジオネラ菌自体は、温度が20℃~50℃で繁殖しやすく36℃前後が最も増殖しやすいとの報告もあります。
分かりやすまとめたサイトが有るので、ご参照ください

身近に存在する、怖い菌なのね~

気にするかどうかは人それぞれの判断ですが、知っておいて損はないと思います!

よく分かったわ!でも、なるべく光熱費は抑えたい!!

最後に、お風呂の光熱費を抑えるコツをお伝えします!

お風呂の光熱費を抑えるコツ!

1.家族が複数人いる場合は、続けて入浴する
複数の人が入浴する場合、時間が空くほど保温時間が長くなってしまいます。
保温が長いということは、追い焚き回数が増えてしまいます。
保温機能とは、給湯器がお風呂の温度が下がると自動的に追い焚き運転するものです。
よって、できる限り、間隔を短く入浴しましょう。
どうしても間隔があいてしまう場合は、「お風呂のフタを閉める!」が有効です。
2.残り湯を洗濯に活用する
お湯を入れ替えか、追い焚きか…
ほとんど、水道代の違いでしたね!
⇒ならば、残り湯を洗濯に活用して、無駄なく使い切りましょう。
最近の洗濯機には、ほとんどの機種で残り湯を吸い上げて使用する機能が搭載されています。
機能が搭載されていない洗濯機でも、残り湯を吸い上げてくれる便利な機械が安く販売されていますよね!
しかも、残り湯での選択はメリットもたくさん!
・(冷めていない間に使うと)洗濯の汚れ落ちが良くなる。
・無駄使いしていない!って気持ちになる。
注意点としては、「洗い」工程に残り湯使用、「すすぎ」はきれいな水道水にしましょう。
今回は、ガス給湯器(エコジョーズ)での計算をしました。
その他の給湯設備の場合はどうなのか。
灯油ボイラーの場合:ガス給湯器と同じ考え方になります。
エコキュートの場合:追い焚き運転で沸かしなおす事を推奨していない場合もあります。
エコキュートの場合にはガスや灯油ボイラーと違い、タンク内に貯めたお湯の熱を利用します。
タンクの中に熱交換器を搭載して、「液液熱交換」という方式となります。
タンク内の「お湯」の熱エネルギーを、熱交換機の内部を通過する「水」へ交換する。といった方式です。
エコキュートのタンク内部は上部が「熱いお湯」、下部は「水」といった積層状態を作っています。
内部がかくはん(混ぜられて)される→積層状態が崩れる→湧きまし運転→効率ダウン
となる可能性が有ります。
補足説明として、分かりやすい説明リンク
まとめると、エコキュートの場合は、
「追い焚き運転」よりも「足し湯機能」を推奨となります。
それぞれの給湯器の特徴を理解して、お得に安全に使用しましょう!

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